地域別ラーメン店紹介（京都府）麺や　高倉二条

麺や　高倉二条

味玉らーめん
（780円）

前回訪問した時はつけめんを注文したので、今回はデフォに味玉子をプラスした「味玉らーめん」をいただきました。うん...店主の山田さんは飲食コンサルタントをやっていたせいか、なかなかセンスがありますよね...内外装を含め、特徴のあるカスターセットや器にしてもそう...ラーメンのビジュアルを見ても、本当に美味しそうに見えるもの...いかにも濃厚そうなスープの上に盛られた白髪葱の鮮やかな白と、糸唐辛子の赤が見た目を引き締める...豚骨と魚介系スープのまとめ方が絶妙ですね...重厚なんだけど、クドさはない見事なスープです。

ここを語る上で重要なのが、極端なほど食物繊維を強調させた全粒粉の小麦を使った麺ですね...前回つけめんをいただいた時は、ボソボソとしたのど越しの悪さに抵抗を感じたのですが、らーめんだと少し印象が変わりますよ...これぐらいならまだ許せるかな...（苦笑）でも、これだけのお客さんを呼ぶお店なんだから、きっとこの麺を支持する人も多いんでしょうね...しかしトッピングは完璧ですわ...トロッとした黄身に味のしみこんだ味玉子も絶品だし、大ぶりのメンマや柔らかいバラのチャーシューも言うことなし...これは人気のあるのもうなずけますよ...('07.8.6)

つけめん
（780円）

これは趣がありますねぇ...清水焼の器に盛られた褐色の麺...丁寧に白葱や糸唐辛子をトッピングする様など、実に上品な雰囲気が漂います。

まず、ここの全粒粉の麺をぬきには、このお店を語ることはできないでしょう...いかにも、食物繊維やミネラルが入っているぞと言わんばかりの黒い麺を、一口食べてみる...んっ...これはもうラーメンの域を越えているなぁ...ほとんど蕎麦に近い食感ですよ...今年のカンイチの新人賞にも選ばれたこのお店...実際、お昼も大きくまわって、しかも天候が悪いというのに、絶えずお客さんが切れることがない...それだけ周りに支持されているということですよね...ただ...僕の好みで言えば、どうしてもラーメンという位置付けからすると「なめらかさ」は残してほしいなぁ...このノドにひっかかるようなボソボソ感は少し抵抗がありました。ここまで極端な全粒粉は初めてです。でも言い換えてみると、支持する人にはたまらないと思うんですよ...

つけ汁に関しては、まさに僕好み...豚骨がベースなんだけど、しっかりと魚介（カツオ節、アジ、サバ、煮干し）が効いています。ただ...つけ汁の量がやや少なめなんでしょうか...若干、つけ汁が冷めるのが早いような気がしました。どちらにしても、はっきりと「高倉二条」とわかるだけの押し出しが感じられる一杯ですね...('06.11.27)

［総評］はんつ遠藤さん、いっちゃんと３人で、しゃかりきの後の連食となりました。この日は周辺の有料駐車場がどこも満車の状態で、車を停めるのに苦労しましたよ...ほぅ...外装からして、なかなかの雰囲気があります。特に入口のカラフルな提灯がいいですねぇ...店内は厨房を囲むような楕円形のカウンターのみで、和風のたたずまいでありながら、モダンな要素も随所に取り入れています。特に山椒や七味、胡椒などの容器も実にオシャレですよね...ただ、厨房がやや狭いような感じがするので、新しいことに取り組むには、スペース的に難があるかもしれませんね...店主も従業員も若く、腰が低い...お客さんに対する声かけも、節度のあるすばらしいものでした。いや...この店主...けっこう経営のノウハウを知っているような感じですねぇ...この姿勢でいけば、まず失敗することはないでしょう...('06.11.27)